老人ホーム・介護施設を利用している方々は総じてデリケートである場合が多いですよね。
少し施設の環境に不具合があると体調を崩してしまう方も少なからずいらっしゃるでしょう。
ゆえに老人ホーム・介護施設へエアコンを導入するは慎重に選ぶ必要があります。
なぜならエアコンは人間の体調を管理するのに重要な役割を果たす空調機器だからです。
エアコンは単に室温を調整するだけではなく、部屋における空気の質を大きく左右する設備なのです。
特に老人ホーム・介護施設の空調には居心地の良さはもちろん、衛生管理の徹底や稼働する際の効率の良さも求められます。
機種の選定に時間がかかるかもしれません。
この記事ではそんな老人ホーム・介護施設におすすめのエアコンを紹介いたします。
この記事を通読すると以下の知識が得られるでしょう。
- 老人ホーム・介護施設に設置するエアコンを選定するポイント
- 老人ホーム・介護施設のエアコンに必要となる馬力数
- 老人ホーム・介護施設へおすすめのエアコン機能・機種
- 老人ホーム・介護施設の空気をより良くしたい
以上の項目に当てはまる方は要チェックです!
老人ホーム・介護施設に設置するエアコンを選ぶ時のポイント
上記の通り老人ホーム・介護施設の利用者たちは、環境の良し悪しに敏感です。
持病や疾患がある方も多くいらっしゃいます。
このような方々の中にはエアコンを稼働している際に生じる乾燥や極度の冷え、身体の痛みなどを理由に「エアコンが嫌い」と訴える方も少なくありません。
しかしエアコン及び空調機器は人間が正常に活動するのに必要な設備です。
エアコンを使うべきシーンで使用しないと最悪の場合には死に至ります。
昨今は異常気象などで極端に暑くなったり寒くなったりしますよね。
春や秋にはかなりの寒暖差がでることも珍しくありません。
エアコンは現代において人間が健康的な生活をおくるために必要不可欠な設備であるといえるでしょう。
ですがいくら命が大事とはいえ身体に不調をきたしながらエアコンを使用するのはこたえるものがありますよね。
どのようにエアコンを使用すれば、身体に負担をかけずエアコンを使用できるのでしょうか?
実はエアコンは正しい知識を持って上手に使えば、身体が弱い方が多くいる老人ホーム・介護施設でも快適に使用することができます。
ただし老人ホーム・介護施設でエアコンを上手く使うには、機種を選定する際におさえるべきポイントがいくつか存在するのです。
このセクションでは老人ホーム・介護施設へ導入するエアコンを選定する場合にチェックすべきポイントを紹介します。
一つ一つ確認していきましょう!
部屋ごとの温度設定が可能か?
室温の好みは人それぞれですよね。
体型や体質によって暑がりの人もいれば、寒がりな人もいます。
また持病や疾患があるかないかの他、年齢や性別でも過ごしやすい室温の差がでるでしょう。
さらに忙しなく業務を執り行うスタッフとゆったり過ごしている利用者ではどうしても心地よい室温の基準は変わってきます。
各々の運動量の差が、その部屋に対する「暑いか、寒いか」の判断に影響を及ぼすのですね。
このように人間が過ごしやすいと感じる室温は、その方がどのような状況にいるのかで決まってきます。
さまざまな人の体感温度に対応するには部屋ごとに冷暖を決められるエアコンがが良いでしょう。
しかし一般的な業務用エアコンは部屋ごとの冷暖切り替えができないタイプのものが多いのです。
なので部屋ごとの温度設定を実現させるには部屋ごとにルームエアコンを取り付けるか、部屋ごとの冷暖を切り替えられる機能が付いた業務用エアコンの選定を迫られます。
エアコンにかけられるコストを鑑みながら、どちらの方法をとるか判断しましょう。
風のコントロールができるか?
夏場は利用者の命のためにもエアコンを正しく使わなければなりません。
しかし利用者、特に高齢者はエアコンを敬遠する傾向にあります。
理由の一つは、高齢者の体温調節機能の衰えです。
高齢者の多くは体温を調節するための暑いと感じるセンサーが衰えてしまっています。
暑さや寒さを感じにくいのです。
さらには体温を調節する機能が十分に働かず、エアコンを稼働させると必要以上に身体が冷えている、寒いと感じる方も多くいらっしゃいます。
もう一つ、多く挙げられる理由は身体の痛みです。
エアコンから排出される冷風が身体に直撃すると、身体が痛むという方が少なからずいらっしゃいます。
血流の悪さから新鮮な血液が身体の末端まで行き渡らなかったり、身体に余分な水分が溜まっていたりすることで痛みを感じてしまうのです。
高齢者がエアコンを使いたがらない理由の多くは、この2つだといわれています。
この問題を解決するにはエアコンの風を直接に利用者へ当てない工夫が必要です。
利用者に薄手の長袖の着用を求めるほか、エアコンの風を人に当てないようにコントロールする機能を搭載しているエアコンの導入が効果をもたらすでしょう。
極度の冷やし過ぎや暖め過ぎもエアコンの風をコントロールすることで解決します。
ムラなく均一な室温にするには必須の機能です。
さらに部屋に居る人間の数や部屋・床の温度を感知するセンサーが付いているエアコンも風の直撃を防げますよ。
この風のコントロール機能やセンサーの有無もチェックすべき重要なポイントとなるでしょう。
清潔な状態で使えるか?
何度も申し上げますが老人ホーム・介護施設は身体が弱い方が多く利用する施設です。
中にはちょっとした空気の汚れにもナーバスな方も当然いらっしゃるでしょう。
なので施設内の空気は常にキレイである必要があります。
その為には空気清浄機を稼働するといった空気をキレイにする努力の他に、部屋の空気を汚さない配慮も必要になるでしょう。
室内の空気を清浄に保つ配慮としてエアコン内部をキレイにしておくことが挙げられます。
エアコンが汚いと空気も汚れるのです。
エアコンは部屋の空気を取り込み機械内を循環させてまた室内へ排出させています。
なのでエアコンの内部がカビやホコリで汚れていると当然ながら汚れも空気の流れに乗って部屋中に放出することになるのです。
特に老人ホーム・介護施設のエアコンはカビが発生しているケースが多いです。
恐らく施設における安全上の問題で窓を大きく開けられないことが大きく関わっているのでしょう。
窓を少ししか開けられないと換気が難しいのでカビが発生するのを助長しているのではないかということですね。
カビがはびこった状態のエアコンを稼働していると、部屋で過ごす方々の身体に深刻なダメージを与えてしまいます。
これを防ぐには定期的なエアコンのメンテナンスが必要です。
エアコンの機種の中には自動でフィルター清掃を行う自動お掃除機能が付いている物があります。
この自動お掃除機能が搭載されているエアコンはメンテナンスの回数が減らし、エアコンを管理する負担を軽減してくれるのでおすすめです。
さらに内部の部品が抗菌・防菌作用のある素材でできているエアコンもリリースされています。
このように衛生的につかえるエアコンを選ぶのもポイントの一つといえるでしょう。
ニオイは抑えられるか?
老人ホーム・介護施設には嫌なニオイのもとが数多くあります。
これらの施設で問題となるニオイに対するデータを紹介しましょう。
全国の老人ホームで行われたニオイ環境に関する調査の結果です。
※ その中で一番に気になるニオイに挙がったのは「糞便臭」でした。
実に80%の施設が気になるニオイであると挙げています。
次いで「体臭」、さらに次いで「尿臭」が気になる施設が多いと調査で明らかになったのです。
老人ホーム・介護施設ではご自身での排せつが困難な方が多く過ごしています。
このような方々はオムツ交換やポータブルトイレなど排せつ介助を受けるしかありません。
その際に発生したニオイがなかなか消えないという問題があるのですね。
体臭に関しては恐らく高齢者特有のニオイが気になるという方が多くいらっしゃるのでしょう。
いわゆる加齢臭です。
これは「脂肪酸」や「過酸化脂質」の分泌が年齢とともに増えることで発生しやすくなります。
尿臭は「尿臭原因菌」由来の分解酵素が尿を分解し、フェノール系化合物や窒素系化合物などが生成されることで発生します。
実は排出したばかりの尿はあまりにおいません。
時間がたち尿臭原因菌が増え、分解酵素が活性化するため、ニオイが強くなるのです。
これらのニオイを抑える対策を打つには利用者の身体を常に清潔にしておくこと、さらに掃除や洗濯を徹底しておくことが重要となります。
さらにニオイ対策として消臭効果のあるエアコンを導入することを加えてください。
近年のエアコンがもつ消臭効果は侮れません。
機種によっては約7~10分ほどで室内を消臭できます。
ニオイ対策として十分効果を発揮するでしょう。
効率の良い稼働が可能か?
老人ホーム・介護施設では常時エアコンを稼働しなければなりません。
老人ホーム・介護施設の内部が、人間が過ごすのに快適な温度を保っていることは利用者の命を守ることに直結するからです。
老人ホーム・介護施設には、身体に備わっている体温を調節する機能が上手く働かない利用者が多くいらっしゃいます。
自分自身で上着を羽織るなどの体感温度に合わせた対応をするのが困難である利用者も存在するのでしょう。
このような利用者の健康、ひいては命を守るにはやはりエアコンなど空調機器で室内を心地の良い温度で保つことが必要になります。
しかし24時間エアコンを稼働すると電気代が気になってきますよね。
実際に老人ホーム・介護施設の支出で電気代はかなりの割合を占めるのです。
そしてもう一つ気になるのはエアコンの耐久性です。
エアコンを24時間ずっと稼働し続けるとなると当然エアコンにかかる負荷も24時間かかり続けることになります。
エアコン内部の部品や機械の消耗が激しくなるでしょう なので老人ホーム・介護施設にエアコンを導入する際には、運転効率のいい機種を選定する必要があります。
運転効率が良いと電気代のカットもできるうえに機器への負担もかかりづらくなるからです。
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老人ホーム・介護施設のエアコンに必要な馬力数
このセクションでは老人ホーム・介護施設へ導入するエアコンに必要となる馬力数を解説します。
ただし、ここで提示している数字はあくまでも目安です。
冬季に気温が著しく下がる地域はこの目安より1~2つ大きめの馬力が必要となります。
またエアコンを設置する部屋の用途でも求められる馬力は大きく変動するでしょう。
さらに建物の種類や間取りなどでも最適な馬力数は変わってきます。
以上のことを踏まえたうえでこのセクションを参考にしてください。
能力(馬力) | 平米 | 坪 | 畳 |
1.5馬力 | 24~35m² | 7~10坪 | 14~20畳 |
1.8馬力 | 26~39m² | 7~11坪 | 14~22畳 |
2馬力 | 29~43m² | 8~13坪 | 16~26畳 |
2.3馬力 | 33~49m² | 10~14坪 | 20~28畳 |
2.5馬力 | 37~55m² | 11~16坪 | 22~32畳 |
3馬力 | 47~70m² | 14~21坪 | 28~42畳 |
4馬力 | 66~97m² | 20~29坪 | 40~58畳 |
5馬力 | 82~122m² | 24~36坪 | 48~72畳 |
6馬力 | 94~139m² | 28~42坪 | 56~84畳 |
8馬力 | 132~195m² | 40~59坪 | 80~118畳 |
10馬力 | 165~243m² | 50~73坪 | 100~146畳 |
12馬力 | 197~291m² | 59~88坪 | 118~176畳 |
15馬力~ | 247~365m² | 74~110坪 | 148~220畳 |
20馬力~ | 329~486m² | 99~147坪 | 198~294畳 |
30馬力以上 | 494m²~ | 149坪~ | 298畳~ |
老人ホーム・介護施設に設置するエアコンにおすすめの機能
先のセクションでは老人ホーム・介護施設へ導入するエアコンを選ぶポイントや、必要になる馬力数をお伝えいたしました。
何度も申し上げますが老人ホーム・介護施設に導入する空調設備は清潔であることや耐久力があること、使い心地が良いことなどが求められます。
ではどのような機種を選べばこの要件を満たせるのでしょうか?
このセクションでは老人ホーム・介護施設へ導入するエアコンに搭載されていると嬉しい機能を紹介していきます。
これらの機能が搭載されているエアコンを活用できると、老人ホーム・介護施設はぐっと居心地が良くなるでしょう。
それだけではなくお手入れの手間が省けたり、電気代がカットされるなどの効果も期待できますよ。
老人ホーム・介護施設の利用者だけではなく、管理者・現場で働くスタッフにもプラスになる機能がたくさん開発されているのです。 そ
んな中でも老人ホーム・介護施設に特におすすめな機能を次のセクションからいくつかピックアップして解説します。
老人ホーム・介護施設の環境をより良いものにしたい方はぜひ一読ください。
冷暖切替がきくエアコン
上記でも解説した通り、一般的な業務用エアコンは部屋ごとの冷暖の切り替えができないものが多いです。
部屋ごとに冷暖房を切り替えや温度設定を行うとなると、通常の業務用エアコンではなく『ビル用マルチエアコン』を導入する必要があります。
ビル用マルチエアコンは部屋ごとに空調の調節が可能です。
なのでビル用マルチエアコンは部屋ごとに室内機のオン・オフや冷暖の切り替えを行う必要のある病院やホテルなどに導入されています。
老人ホーム・介護施設も利用者の方々の状況に合わせて、各部屋ごとにエアコンの冷暖房を切り替える必要がありますよね。
なのでおすすめできるエアコンだといえるでしょう。
しかしこのビル用マルチエアコンは導入の際にかなり大がかりな工事が必要です。
またエアコン自体の値段もかなり高額になります。
そしてビル用マルチエアコンは3,000㎡以上の中~大規模な建造物を対象とした空調システムです。
なので施設の規模や部屋の数で計算した時、ハウジングエアコンを導入した方がコストパフォーマンスが良いケースもあり得るでしょう。
また大きなフロアを均一に冷やしたり暖めたりする空調は業務用エアコンの方が向いています。
エアコンは広さや設置する目的によって取り付けるべき機種が決まってきます。
設置する建造物の構造や規模、部屋の環境によってもふさわしい機種は異なってくるでしょう。
ビル用マルチエアコンよりも通常の業務用エアコンまたは家庭用のエアコンの方が向いている場合もあるのだと理解しておくことが必要です。
エアコンを設置する際には専門知識がないと考えが及ばない要素も加味して機種の選定や設置方法の検討が必須となります。
導入するエアコンの機種を決める前に、一度だけでも空調のプロに相談してみるようにしましょう。
脱臭効果のあるエアコン
老人ホーム・介護施設には独特のニオイがあります。
このニオイは施設に訪れるお客様だけではなく施設の利用者、さらには施設で働くスタッフをも悩ませているのです。
気になるニオイを「どのように解消するのか?」は老人ホーム・介護施設にとってかなり重要なテーマといえるでしょう。
この記事では解決策の1つとして脱臭効果のあるエアコンの導入を提案いたします。
脱臭効果のあるエアコンのなかで代表的なものは以下の通りです。
ストリーマ・DST(ダイキン)
「ストリーマ技術」とはダイキンが編み出した「高速電子」を安定的に発生させる空気浄化技術を指します。
プラズマ放電の一種であるストリーマ放電を用いてニオイや菌類・室内の汚れ物質を分解・抑制するのです。
ストリーマが高速電子を放出すると、空気中の酸素や窒素と衝突・合体し分解力のある4種の分解素を生成します。
この分解素により分解力を生み出すのです。
ストリーマ放電は通常のプラズマ放電(グロー放電)よりも1,000倍以上高い酸化分解力を持ち、その威力は100,000℃の熱エネルギーに匹敵します。
ナノイーX(Panasonic)
「ナノイーX」は気になるニオイの他にカビや雑菌、アレル物質からPM2.5などの抑制にも効果を発揮します。
ナノイーXとは水に包まれたナノサイズの微粒子イオンです。
Panasonicが研究・開発しました。
ナノイーXは空気中の水分から生成されます。
結露させて集めた空気中の水分に高電圧を加えることで、帯電した微粒子のナノイーXを生成するのです。
このナノイーXは空気イオンより部屋の隅々まで行き渡ります。
空気イオンと比較すると水分量が多く寿命も長いためです。
プラズマクラスター(SHARP)
「プラズマクラスター」はプラズマ放電により部屋の空気中で自然界と同じプラスとマイナスのイオンを発生させる技術を指します。
放電電極に電圧をかけて、水にプラスの電荷を、酸素にマイナスの電荷を与えるのです。
SHARPはこうして発生したイオンを『プラズマクラスターイオン』と名付けました。
このプラズマクラスターイオンはカビや雑菌などの表面から水素分子を奪い取り作用を抑制します。
また花粉や微小な粒子が壁などへ付着することも防ぐことも可能です。
消臭効果でいうと排泄物臭の他にタバコ臭・体臭・洗濯物の生乾き臭にまで効果を発揮します。
以上で紹介した3つの機能はどれも家庭用と業務用どちらでも導入できる機能です。
家庭用のエアコンを使用する場合はさらに多くの技術の中からご自身に合った機種を選べます。
空調のプロと相談しながら施設に合ったエアコンを導入しましょう。
そうすれば、ニオイの無い老人ホーム・介護施設の実現も夢ではありません。
省エネ性の高いエアコン
エアコンのランニングコストを抑えたいのであれば、省エネ性の高いエアコンの導入を検討しましょう。
そして取り付けて10年以上経過しているエアコンは、なるべく買い替えることをおすすめします。
エアコンが故障するリスクが高まるからです。
特にエアコンの心臓ともいえる圧縮機(コンプレッサー)は、使用し続けて約8年経つと故障のリスクが一層高くなります。
この圧縮機の修理に必要となる費用は14kw(5馬力)でおよそ20万円です。
かなり高額になります。
なのでランニングコストなどを考慮すると新機種に買い替えた方がお得といえるでしょう。
さらに10年以上の時が流れていると、エアコンの修理時に必要となる部品の製造が終わってしまっている可能性もあります。
そもそも修理ができないケースも多くあるのですね。
これらのことを鑑みるとエアコンは10年を目安に買い替えた方が安心して使用できるといえるでしょう。
省エネ性の高いエアコンを新規導入する、または買い替える場合におすすめなのが省エネ機種です。
省エネ機種には「標準省エネ機種」と「超省エネ機種」の2種類があります。
解説は以下の通りです。
また省エネ機種を選定する場合に知っておきたい知識も、少しだけですが解説しましたので参考にしてください。
標準省エネ機種
各メーカーがリリースしているエアコンの中で「グリーン購入法」で定められた基準をクリアしている機種を指します。
※一部機能を除く 同じ形状や馬力の「超省エネ機種」と比較して金額が安価です。
また機種によっては「超省エネ」の室外機より「省エネ」の室外機の方がコンパクトに収まるという利点も持ちます。
超省エネ機種
各メーカーがリリースしているエアコンの中で「2015年省エネルギー法律基準」をクリアしている機種のことです。
「グリーン購入法」で定められた基準値よりAPF値が高い機種を指します。
※一部機種を除く 同じ形状や馬力でありながら「省エネ機種」よりも消費電力を低減している他、低温時の暖房能力が高いです。
また従来との消費電力やCO²排出量の比較データの多くはこの超省エネタイプのデータが使用されています。
通年エネルギー消費効率(APF)とは
エアコンの省エネ性能を表す値を指します。
1年を通してある一定の条件下でエアコンを使用した際の、消費電力1kWhあたりに対する冷暖房能力を表したものです。
値が大きいほど省エネ性能が優れていることを意味します。
グリーン購入法とは
国などが環境に配慮した製品やサービスを優先的に購入することを義務付けた法律の呼称です。
国の各機関や都道府県・市区町村、事業者、消費者の各々がエコマーク商品などの環境物品を購入することにより、環境にやさしい社会をつくることを目的としています。
衛生的に使えるエアコン
エアコンを常に清浄な状態で保つ必要がある老人ホーム・介護施設。 エアコンの清潔さを保つにはメンテナンスが欠かせません。
特に老人ホーム・介護施設ではエアコンの内部にカビが発生しやすい傾向にあります。
カビを防ぐにはこまめなエアコン内部の清掃が必要です。
しかしフィルター以外の部品は、エアコンの専門知識をもたない人間だと清掃できないと考えた方がいいでしょう。
エアコンは精密機械なのでデリケートな箇所がたくさんあります。
万が一壊してしまったら一大事です。
しかしかといって頻繁にエアコン清掃のプロを呼ぶとコストがかかってしまいますよね。
そこでおすすめなのが自動の「お掃除機能」が付いているエアコンです。
お掃除機能が付いているエアコンであればフィルターや熱交換器、気流通路なども自動で清掃できます。
毎日、一定の時間ごとにエアコンの内部を掃除してくれるのでメンテナンスが非常に楽になりますよ。
清掃で取り除いたホコリなどのゴミはダストボックスに回収されます。
お掃除機能が搭載されているエアコンの通常時に行うメンテナンスは基本ダストボックスのゴミを捨てるだけです。
プロのクリーニングは1年に一回で済むようになります。
くわえて自動の乾燥運転を行う機能もついていると安心ですね。
乾燥運転とはエアコン内部を乾かしカビの発生を抑制する機能をさします。
カビが発生しやすい老人ホーム・介護施設のエアコンにはもってこいの機能です。
さらに防カビ・除菌・抗菌作用のある素材を使っている機種もおすすめです。
熱交換器やフィンにカビや汚れに強いチタンやステンレスを使っているエアコンもメンテナンスの頻度を下げる効果が期待できますよ。
気流を制御するエアコン
エアコンの風が身体に直撃するのを防ぎたい場合は、気流制御機能を搭載したエアコンを導入すると良いでしょう。
気流制御機能とはセンサー機能などを用いて必要な場所に必要な分だけ風を届ける技術を指します。
例えば一人で読書をしている時と複数人がテーブルについて食事をとっている時では快適に感じる風向き・風量は違ってきます。
気流制御機能はこのような部屋の状況をさまざまな種類のセンサーで読み取り、風向きや風量を変化させるのです。
センサーの種類は以下の通りです。
温度センサー
部屋の温度を感知し、部屋の状況に合わせたエアコン運転を行うためのセンサーです。
どのエアコンにも必ず搭載されています。
このセンサーが無いと室内を設定温度に保てません。
人感センサー
人の活動を感知し、人の多さによって設定温度を自動調整するためのセンサーです。
人の検知は赤外線を用いて行っています。
床温度センサー
床面温度を感知するセンサーです。
例えば冷房時の場合には、床の温度が高い場所を狙って冷風を送り込みます。
また床の平均温度が低い場合にはサーキュレーター運転で温度のムラを減らします。
また、コアンダ効果を利用し冷房時は天井方向へ暖房時は床面方向へ風を送り出す技術も気流制御の技術に含まれます。
コアンダ効果とは水や空気の流れが壁などに引き寄せられて沿って進む効果のことです。
さらにエアコンの風を和らげたい場合は循環ファンやサーキュレーターを併用しましょう。
中でも「ハイブリッドファン」という外付けの大型ファンがおすすめです。
エアコンの室内機直下に取り付けるファンで、エアコンの風をかくはんし身体に直接あたるのを防ぎます。
それだけではなくハイブリッドファンの取り付けは、空調効率を高めます。
エアコンに割く電気代が最大30%ほど下げることも可能ですよ。
健康に配慮したエアコン
空調を強く効かせると乾燥したり、冷えすぎや暖めすぎが発生してしまう場合もあるでしょう。
こうなると室内で過ごす方々の健康を損ないかねません。
老人ホーム・介護施設では免疫機能が弱まっている方が多く過ごします。
なので利用者の健康に配慮した機能が搭載されているエアコンを導入できると安心ですよね。
例えば加湿機能付きのエアコン。
乾燥していると肌や粘膜の細菌をブロックする機能が弱まります。
またウィルスは空気が乾燥していると長時間空気中を漂うという特性があります。
これはウィルスが水分を含んでいるためです。
部屋の空気が乾燥していると水分が蒸発しウィルスが軽くなり飛散しやすくなります。
人間の身体の機能を正常に保つためにもウィルスの活動を抑えるためにも加湿は効果的なのです。
加えて、加湿機能がついていると暖房効果が上がります。
湿度が上がると体感温度も上がるので、室温が実際に上がっていなくても暖かいと感じるのです。
不用意に設定温度を上げて、部屋を暖め過ぎずにすみます。
エアコンに加湿機能が搭載されていると、加湿器を別途で設ける必要もなくなります。
部屋もスッキリとして、スタッフが動き回ったり利用者が移動するのにも不便がなくなりますよ。
さらに利用者の身体を守りたいのであればフィルターにもこだわりましょう。
フィルターは備え付きのエアコンに簡単に導入できます。
各メーカーがさまざまな種類のフィルターを用意しており、その中には除菌ができるものもあるのです。
除菌フィルターの中でも優秀なものは10~15分で室内のウィルスを95%以上捕集できます。
取り付けも簡単に済むことが多く、エアコンの吸い込み口に張るだけといったフィルターもあります。
エアコンを買い替えるとコストがかなりかかりますが、これなら安く簡単に済むのでおすすめです。
まとめ
老人ホーム・介護施設に導入するエアコンの選定するポイントやおすすめ機種を紹介しました。
エアコンは利用者の方々が健康に過ごせるかどうかを大きく左右する重要な設備です。
しかし本文でも触れた通りエアコンを選定・導入するにはさまざまな知識が必要になります。
「わからない」「不安だ」と感じる点があるのであればすぐに専門知識を持つエアコンのプロに相談しましょう。
コタニエアコンは業務用エアコンの専門店です。
設置に必要な電気・換気・内装・衛生工事まで、一貫してお応えします。
コタニエアコンのスタンスはお困りごとのご相談をいただいたら「すぐやる」です。
お問い合わせから最短30分でお見積もり準備をさせていただきます。
空調のプロとして、15年先も快適な環境をお客様とともに実現いたします。
ぜひコタニエアコンへお問い合わせください。
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