カフェにとって「居心地の良さ」はお店を構成する大切な要素です。
カフェの店内は飲食や会話を楽しめる空間でないといけません。
店内の居心地の良し悪しはドリンクの味と同じくらい大事なのです。
その「居心地の良さ」のカギとなるのが、店内の空調設備でしょう。
エアコンの効き方次第でお店の印象が大きく変わります。
カフェに設置するエアコンを選定するのは、来店する人々に喜ばれるような空間になるかならないかを左右しているともいえるでしょう。
お店に合ったエアコンを選定するにはカフェに適した機能や種類についてよく知っておく必要があります。
お店の構造や業種によって必要な機能や設置するタイプが変わってくるからです。
清潔感や快適性に考慮し、どんな機種を選ぶかが大きなポイントになるでしょう。
この記事ではカフェに設置するエアコンをどう選んだら良いのか?設置の際にチェックしておくべきポイントはいくつあり、どのようなものなのか?をご紹介します。
カフェに設置するエアコンを選ぶ時のポイント
カフェなど飲食店にエアコンを設置するとなると、大きめの能力をもった機種を選ぶ必要があります。
飲食店は厨房の熱などで一般の店舗より空調負担がかかるためです。
さらに料理の提供方法や業態によっても導入すべき機種は変わってきます。
カフェや喫茶店は飲食店の中でも、来店したお客様が長時間滞在することが多いですよね。
なのでカフェでは飲食店のなかでもとりわけ来店するお客様へ配慮した空調設備が必要となります。
それには数多のエアコンの中から、ご自身の店舗に合った機能を搭載した機種を選ぶことが不可欠です。
上記の通りこれは店舗の形態などでも大きく変わってくるので、空調のプロに相談することが一番といえるでしょう。
このセクションではカフェに導入することをおすすめできるタイプのエアコンをいくつか解説いたします。
熱源を考慮して設置する
カフェに限らず飲食店は他の業種よりも店内の空調が効きにくい環境であることがほとんどだと思います。
ガスを用いて火を使う調理場や客席にある熱源、さらには多くの人々の出入りは思った以上に空調効率を下げるからです。
カフェにエアコンを導入する際にはそれらを考慮したうえでの能力選定と設置を行う必要があるのです。
また換気を行う際は熱源のなるべく近くの空気をで排出します。
熱源や臭源の付近から排気するのは、それらが店内に拡散されるのを防ぐ目的があるからです。
業務用エアコンには、エアコン単体で換気を行える機種はありません。
カフェなど飲食店で多く採用されている換気方法だと、自然給気と機械による排気を行うことで部屋の空気を入れ替えます(ちなみにこれを第3種換気といいます)。
人感センサー機能のあるエアコンを選ぶ
カフェへ導入するエアコンに必ず欲しい機能の一つに「人感知センサー」がよく挙がります。
「人感センサー」を搭載したエアコンは人の出入りが激しい場合でも対応してくれるので、飲食店にはおすすめです。
カフェは基本時に「モーニング」の時間や「ランチ」の時間、さらに「お茶」の時間である15時前後が混雑する傾向がありますよね。
もちろん傾向はお店がどこに建っていて、どのような層をターゲットにしているかで当てはまらないケースもあるでしょう。
しかし大体のカフェはこの3つの時間帯とそれ以外の時間帯では大きく来店している人々の数が違います。
その混雑時と閑散時の温度差は意外にも大きいのです。
そこで活躍するのが「人感センサー」を搭載したエアコンなのです。
「人感センサー」を搭載したエアコンは、店内にいる人間の数と温度を自動センサーでキャッチし、自動で細やかに空調を調整してくれるのでかなり重宝するでしょう。
またこの機能を使用することは省エネにもつながります。
あまり人がいないときには自動でエアコンの効きを調節してくれるからです。
無風感覚システムのあるエアコンを選ぶ
ゆっくりしたくてお店に入ったのに「風が直接あたって暑い/寒い!」とても長く滞在できない…。カフェのお客様が最もストレスを感じるのはそんな時ではないでしょうか。
そうならないためにもカフェのエアコンは客席に風が直撃しないよう配慮して設置されるべきです。
しかしカフェのホールでは、まんべんなく客席が設けられていることがほとんどのため、どうしても風が直接あたる席が出てきてしまいます。
エアコンの風を配置を工夫するだけでお客様の肌に触れないよう工夫するのはなかなか難しいでしょう。
そこでおすすめなのが「無風感覚システム」を持つエアコンです。
「無風感覚システム」とは冷房時には天井へ、暖房時には床下へ風を送り、室内の空気を循環させる新気流システムを指します。
「無風感覚システム」のエアコンであれば、お客様へストレスを与えることもなく居心地のよい快適空間を提供できるでしょう。
また、風が直接あたらないよう風よけカバーが付いているタイプもあります。
空気清浄機能のあるエアコンを選ぶ
カフェは飲食物を提供する場所でもありお客様が安心してくつろげる空間を提供する場でもあります。
特に食事や口に入れる食器類を扱うといった面では衛生的な管理がなされているか非常に重視されるでしょう。
そのためカフェ内の空気中にほこりやゴミが舞っていると悪印象を与えるのは間違いないです。
なので、エアコンから吹き出される空気の衛生面にも配慮をしたいですよね。
空気の清潔さを保ちたいのであれば「空気清浄機能」があるエアコンを導入するのをおすすめします。
「空気清浄機能」を搭載したエアコンを稼働すると、冷暖房が効くだけでなく空気の質もドンドン上がっていきます。
「空気清浄機能」で空気中のほこりやゴミを吸い取りろ過してキレイな空気を送り出してくれるためです。
衛生的なお店にしたいのであればこの「空気清浄機能」は外せない機能といえるのではないでしょうか。
\ 無料キャンペーン実施中! /
カフェに設置されるエアコンの種類
このセクションではカフェへ導入されるエアコンを機体のタイプごとに紹介します。
主にカフェには中~大型店だと天井埋込タイプが選ばれることが多いです。
天井埋込タイプのエアコンは主に天井埋込カセット形と天井ビルトイン形の2つに分けられます。
2つとも天井の内部に本体を埋め込むのは変わりありません。
ですが構造には大きく差がありおすすめできるお店のタイプも違ってくるのです。
小~中型店だとそれ以外の設置タイプが選ばれることもままあります。
中型店や天井裏のスペースが確保できない店には天井吊形を採用することが多いです。
また地域や建物の構造によっては床置形や壁掛形を併用したりする店もあるでしょう。
ご自身のカフェにどのタイプのエアコンが合うのかは専門業者と一緒に決めることをおすすめします。
しかしカフェに採用されるエアコンにはどのような種類があるのかを知っておくことは業者との相談する際にも役に立ちます。
それではカフェに設置されるエアコンを一つ一つご紹介していきます。
天井埋込タイプ
天井埋込タイプのエアコンは文字通り天井の内部に本体が埋め込まれているエアコンを指します。
「見た目がスッキリとする」というのが最大のメリットです。
壁や天井へむき身のままのエアコンを設置すると、どうしても目立ってしまいます。
天井埋込タイプのエアコンならその心配がありません。
また通気口から設置場所を考える必要がないのもメリットといえるでしょう。
しかし天井埋込タイプのエアコンにはデメリットもあります。
デメリットとして真っ先に挙げられるのが「工事の期間が長くなるうえに費用がかさむ」こと。
もう一つデメリットとして「本体が天井に埋め込んであるためメンテナンスがしにくい」というこがよく挙げられます。
また、天井内部の構造によっては設置ができないケースも多くあるようです。
天井埋込カセット4方向吹出形
天井埋込カセット4方向吹出形は、現在一番多く導入されている業務用エアコンです。
カフェのお洒落な景観を損なうことのなく、見た目が人気の理由となっています。
吹出し口が4方向なので店内の空気をまんべんなく循環させて室内全体の温度を均一にすることが得意な機種です。
また最近では4方向だけでなく、360度全方向へ空気をいきわたらせるため吹き出し口が回転する機能を搭載したものも導入されています。
センサーやお掃除機能等のオプション機能のあるものも多く用意されており、いろいろな機種を比較しながら選定したい方にはもってこいです。
天井埋込カセット2方向吹出形
天井埋込カセット2方向吹出形は、奥行きがある間取りのカフェに適しています。
例えば長いカウンター席があったり、テーブルや椅子多くが並んで幅が狭いお店にはこのタイプがピッタリです。
同じ天井埋込タイプの業務用エアコンであっても4方向吹出形より機体代などの費用を抑えることができます。
このように店舗の間取りや広さによって、選ぶエアコンのタイプも違ってくるのですね。
天井埋込カセットの2方向が良いのか、4方向が良いのかというジャッジがなかなか下せない時はぜひエアコンのプロにご相談ください。
天井ビルトイン形
天井ビルトイン形がもつ最大の特徴は、ダクト配管を伸ばして吹出し口を自由に配置できるという点です。
店舗の間取りが「L(エル)」字やカタカナの「コ」の字の形に近くなってたり、天井埋込カセット形では配管が届かないといった場合にこの天井ビルトイン形を使用します。
中には天井に10cm〜20cmほどの送風口が見えているだけといった店の景観を損なわないタイプも存在するようです。
さらには部屋の温度調節ができるものまであります。機能面も充実しているのですね。
ただし吹出口と吸込口を本体とは別の場所に設置するので、通常の埋込形と比較してもかなり大がかりな工事が必要になってしまうのが難点といえるでしょう。
その他の設置タイプ
先述の通り業務用エアコンにはさまざまなタイプが存在します。
天井埋込タイプのエアコンが主流ではありますが、カフェの内装や構造によってこのタイプのエアコンが取り付けられないケースがあることも述べた通りです。
業務用エアコンには上記で紹介した天井埋込タイプの他に以下の設置タイプが存在します。
- 天井吊形
- 壁掛け形
- 床置形
- 厨房向けモデル
ここからは各エアコンの種類別にカフェへ導入する際に参考していただきたい情報を紹介していきます。
天井吊形
天井に穴が開けられない場合や、埋め込みができない場合に最適なのがこのタイプ。
天井埋込タイプよりも吹き出し口の幅が広いく、遠くまで風を送ることができます。
大きな空間であっても大きな風量で例暖気を送り、効率よく室温を安定させることが可能です。
さらに天吊形のエアコンは空調設備の中でも、少ないスペースで設置することもできます。
そのうえに風量に反して静音性が高いという特徴があります。
また天井埋込タイプに比べ取り付け工事も簡単です。
短い時間で施工でき、工事費も抑えられます。
デメリットはエアコンの本体が見えてしまう事です。
しかし最新機種の中にはスリムなデザインでインテリア性が高く、お店の雰囲気になじみやすいタイプも存在します。
オフィスやお店にハウジングエアコンを複数設置するよりも、天吊形の業務用エアコンを1台設置する方が電気代もお得になるケースが多いです。
壁掛形
壁掛形のエアコンはコンパクトサイズですっきり収まるので、小規模の飲食店に向いています。
建物の壁がエアコンの重さに耐えられるように、小さめに設計されていることの効用ですね。
また床にスペースをとらず設置できるうえに、取り付け工事も簡単に済むのが特徴です。
また家庭用エアコンのような小回りが利く軽快さと、業務用エアコンならではのパワーのある風量を兼ね備えるのも魅力の一つといえるでしょう。
操作性が良く簡単に運転モードを決められたり、多機能でやサービス性も良いのがこのタイプのエアコンの特徴です。
そのうえに壁掛けタイプのエアコンは気流のコントロールもしやすいので、使い勝手は大変良いと感じる方も多くいらっしゃいます。
しかし部屋の構造や広さによっては何台も設置しなくてはいけなくなります。
設置する機体が多くなればなるほど取付工事費やメンテナンス費もかかるのでこれでは本末転倒です。
取り付ける際にはエアコンに精通した空調設備のプロに一度相談することをおすすめします。
床置形
床に設置するタイプのエアコンを床置形エアコンと呼びます。
そのためフロアに設置スペースが必要になりますが、最新の薄型モデルなら省スペースで収まるでしょう。
床に設置するので高天井の店舗でも問題なく設置できます。
また床置形は、送風を望む場所にのみに風を当てることが可能です。
人が集まるところや作業スペースへ集中的に風を送ることもできます。
特に冬場には床置形エアコンがあると喜ばれますよ。
床置形エアコンは足元から温風がでるので暖房効率がとても良いのです。
さらに低い位置にあるので操作性にも優れています。
掃除やメンテナンスが簡単なのもメリットの一つといえるでしょう。
高い天井に設置する業務用エアコンは、足場を作って作業しなければならないのでかなり労力を要します。
メンテナンス費用も高くなりがちです。
床置形であれば、足場はなく作業規模も小さくなるのでメンテンナンス費用も抑えられます。
ただし機種が少ないなどのデメリットも存在しますので導入を考えた際は空調のプロに相談することをおすすめします。
厨房向けモデル
カフェなど飲食店では料理やドリンクを作る厨房スペースにも、エアコンを設置する必要があります。
そのため、業務用エアコンには「厨房専用」である機種も存在するのです。
「厨房専用」の機種は熱や油煙(オイルミストとも呼ばれます)、蒸気など、過酷な厨房の環境にも耐えられる高性能・高耐久のモデルが多く揃っています。
客席があるホールと違い、高温多湿であるうえに油も使用されるといった機械にとって過酷な環境となっているためです。
さらにサビに強い・汚れにくい・掃除がしやすいなど、メンテナンス性に優れていて清潔さが保てるのも「厨房専用」エアコンの大きな特長といえるでしょう。
また、厨房では調理スタッフに風がいきわたりにくいというケースもかなり多く存在します。
「厨房専用」の業務用エアコンならば、スタッフが快適に調理を行えるようにさまざまな機能や工夫がなされているので安心です。
スポットダクトを取付けできるタイプが存在し、調理場全体だけでなく熱源の近くへピンポイントで風を送り込むことも可能となっています。
\ 調査&見積もり無料キャンペーン実施中! /
カフェのエアコンに必要な馬力数
カフェへ業務用エアコンを導入・交換する際に、どのくらいの馬力が必要になるのか判断がつかない方も多くいらっしゃるでしょう。
単純にお店の床面積だけでエアコンの馬力を決めてしまうと後々、能力不足で増設になってしまうこともあります。
それでもご自身のカフェにどれくらいの馬力を持つエアコンが必要になるのか、ある程度は把握していたいものですよね。
このセクションではカフェに設置する業務用エアコンの推奨馬力一覧をご用意しました。
是非参考にしてみてください。
※ あくまで目安です。実際にお店で必要となるエアコンの馬力が知りたい方は業者に現地見積もりを出してもらいましょう。
馬力(能力) | 平米(㎡) | 坪 | 畳 |
---|---|---|---|
1.5馬力(P40形) | 9~17 | 3~5 | 6~10 |
1.8馬力(P45形) | 12~20 | 3~6 | 6~12 |
2馬力(P50形) | 15~24 | 4~7 | 8~12 |
2.3馬力(P56形) | 12~20 | 3~6 | 8~14 |
2.5馬力(P63形) | 17~27 | 5~8 | 10~16 |
3馬力(P80形) | 22~35 | 6~10 | 12~20 |
4馬力(P112形) | 30~49 | 9~14 | 18~28 |
5馬力(P140形) | 38~61 | 11~18 | 22~36 |
6馬力(P160形) | 43~70 | 13~21 | 26~42 |
8馬力(P224形) | 61~97 | 18~29 | 36~58 |
10馬力(P280形) | 76~122 | 23~36 | 46~72 |
12馬力(P335形) | 91~146 | 27~44 | 54~88 |
15馬力(P425形)~ | 144~182 | 43~55 | 86~110 |
20馬力(P560形)~ | 193~243 | 58~73 | 116~146 |
30馬力(P850形)以上 | 289~ | 87~ | 174~ |
まとめ
カフェなど飲食店に設置する空調は、温度を一定に保つには負荷がかかりります。
厨房の熱や外部の人が持ってくる熱、内部から人流で奪われていく熱などの影響を受けるからです。
店舗業態によっても負荷は異なり、その差は空調機の大きさとして出るでしょう。
またお客様に直接風が当たらないようにするための工夫やお店の雰囲気を壊さないデザイン・配置にすることなどもキーポイントになります。
さらにカフェの店内はおしゃれな雑貨やインテリアなどがたくさん置かれていますよね。
壁紙から床にまでこだわっている店主様も多いため、工事の際はお店の大切なインテリアや建物自体に傷がついたり汚したりしないようにする配慮が必要です。
作業の際には養生を丁寧かつしっかりと行う、安心できる業者にエアコンの工事をお願いしましょう。
コタニエアコンは担当が現場に伺い、快適なカフェ作りをお手伝いします!
お店の雰囲気を重視しつつ、お客様のご要望に沿ったご提案をさせていただけるよう努めてまいります。
ぜひコタニエアコンへお問い合わせください。
\ 調査&見積もり無料キャンペーン実施中! /